「新興国ファンド・レポートツアー第三弾」巨大経済圏の中南米を開拓

2012-08-10

株価上昇規模、過去10年間では中南米が圧倒的

 過去10年間の世界経済の流れを振り返ると、様々な新興国が勢い・存在感を増したことが改めて思い起こされます。それでは、同期間、国の経済力や景気のバロメーターともいえる株価が一番伸びた地域はどこなのでしょう?中国などアジア圏と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はブラジル、メキシコなどが位置する中南米(ラテンアメリカ)が圧倒的なトップなのです。

図表1:過去10年間の新興国の株価推移

図表1:過去10年間の新興国の株価推移

 中南米の株価は、過去3年間、過去5年間、リーマン・ショックや欧州債務問題が深刻化した中にあって、底堅い動きが続いています。投資対象として検討する価値は大きいです。

ブラジル、メキシコなど中南米の経済規模はASEAN主要国をも凌駕

 中南米の中核国とも言えるのが、BRICs諸国の一角でもあるブラジルです。人口規模の大きい同国は、鉄鉱石のほか、大豆、コーヒー、砂糖、オレンジといった食糧など豊富な資源にも恵まれ、成長の原動力となっています。また、自動車や航空機関連など製造業も盛んです。ただ、足元では最大の輸出国である中国の景気減速懸念や、2011年に実施された金融引き締めの効果などから、景気鈍化傾向を指摘する声が出ているのも事実です。しかし、現在でも旺盛な資源開発投資や、2014年開催予定のワールドカップ、2016年開催予定の夏季オリンピックというビッグ・イベントを見据えたインフラ投資などが中期的にブラジル経済を活気付かせ、また、同国通貨であるブラジルレアルをサポートすることが期待できることから、いずれまた株式や債券への投資妙味が高まる局面が巡ってきそうです。

 市場の一部でブラジル以上の期待を集めているのがメキシコです。同国の名目GDP(国内総生産、ドルベース)規模は韓国と並ぶほどの高水準(2012年推計値)にあります。米国、カナダとともにNAFTA(北米自由貿易協定)を締結し巨大な経済圏を形成しており、特に米国と緊密な関係にある点が最大の強みです。石油などの資源だけでなく、製造業の分野でも存在感を増しつつあります。

 中南米にはこのほか、将来の成長を見込めるチリ、ペルー、アルゼンチンなどの国々も控えています。カリブ海諸国も含めた中南米の経済規模は、ASEAN(東南アジア諸国連合)主要国や中東・北アフリカ地域を凌ぐほどで、有望な投資先が広がっていると言えるでしょう。

図表2:中南米経済圏のGDP規模の推移

図表2:中南米経済圏のGDP規模の推移

中南米株式を広く投資対象とするファンドなども存在

 中南米関連のファンドは、ブラジルの株式や債券を投資対象としたものが大半となります。ただ、現状ではブラジルの組入比率が高いながら、中南米を広く投資対象とした「BR・ラテンアメリカ株式ファンド」のようなファンドも少ないながら存在します。また、近年ではメキシコの債券に投資するファンドなども設定され、裾野が広がりつつあります。

SBI証券で取り扱いのある関連ファンドの一例

ファンド名 会社名 トータルリターン・1カ月間(%)
BR・ラテンアメリカ株式ファンド ブラックロックジャパン 6.07
HSBC ブラジルオープン HSBC投信 7.52
ピクテ・インデックス・ファンド-ブラジル株 ピクテ投信 8.96
ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型) 大和投信 1.68
メキシコ債券オープン(毎月分配型) 大和住銀投信 3.60

(出所)モーニングスター作成、出所:モーニングスター作成、トータルリターンは2012年7月末基準

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