カテゴリー内で最長の運用実績、最大の純資産規模のファンド「HSBC ブラジルオープン」

2012-11-29

 前回(11/20付け配信)に引き続き年1回決算型ファンドの中から有望視されるものとして「HSBC ブラジルオープン」(以下、当ファンド)を取り上げます。前回は国内株に投資するファンドをご紹介しましたが、今回は視点を変え、有力新興国BRICsの一角であるブラジルの株式を主要投資対象とするファンドをピックアップします。ブラジルは10月の中銀・金融政策委員会で10回連続の利下げ(政策金利7.25%)を行い、景気支援策としての底打ち局面にきたとみられます。もとより、ブラジルは2014年のサッカーワールドカップ、2016年のオリンピックの開催国であり、インフラ整備など経済成長の余地が大きいことも魅力を増す要因となっています。

相対的に業種分散の度合いが高いポートフォリオ

 当ファンドは2006年3月31日に設定され、「国際株式・ブラジル(為替ヘッジなし)」(モーニングスターによるブラジル株式を投資対象とするファンドの分類のひとつ、以下、カテゴリー)の中で、最も長い運用実績を有しています。また、カテゴリー内でもトップの純資産規模(2012年10月末時点で938億円)となっており(図1参照)、ブラジル株式関連を代表するファンドのひとつです。

 カテゴリー内ではブラジルの主要株価指数である「ボベスパ指数」をベンチマークとするファンドや独自の銘柄選定に基づきベンチマークを設定しないファンドが多い中、当ファンドは「MSCIブラジル10/40指数」(MSCI社が開発した「MSCIブラジル指数」を投資信託向けに調整した指数、以下、ベンチマーク)を上回る運用成績を目指す数少ないファンドの中の1本となります。ボベスパ指数に連動する値動きを目指すあるパッシブファンドの業種別構成比(2012年10月末時点)をみると、素材26.6%、金融19.2%、エネルギー16.9%といったところが上位3位となっている一方、当ファンドは銀行14.9%、運輸13.0%、素材12.9%が上位3位と、他のブラジル株式関連ファンドと比較して特徴的な構成となっています。前者がやや資源関連や金融関連のウェイトが大きくなっているのに対し、後者は1位の銀行でも20%以下の比率にとどまっており、相対的に業種分散や銘柄分散の度合いが高いポートフォリオとなっています。

図1:当ファンドを含むカテゴリー純資産額合計の推移(当ファンドの設定来)

図1:当ファンドを含むカテゴリー純資産額合計の推移(当ファンドの設定来)

リスクの大きい資産クラスの中で、当ファンドは相対的に優位

 当ファンドの2012年10月末までの過去1年間、過去3年間(年率)のトータルリターンは、▲5.50%、▲6.15%となっており、カテゴリー平均をそれぞれ2.20%、4.46%上回るなど、相対的に堅調なパフォーマンスとなっています。また、暦年の標準偏差(リターンのばらつきを表す指標で、大きいほどリスクが高い)のカテゴリー平均との差をみると、2008年3.37%、2009年2.26%、2010年▲2.15、2011年▲1.13%と直近2年間は同平均を下回っており、相対的なリスクは抑えられてきています。

 資源高の局面では、資源国の高金利通貨であるブラジルレアルは相対的に高騰しやすくなりますが、通貨高による国内景気への弊害を軽減するためにブラジル当局は度々、為替介入を行ってきました。また、減税の延長などの景気刺激策を一方で打ち出しています。IMF(国際通貨基金)のGDP(国内総生産)成長率見通しでも、2012年1.5%から2013年には4.0%上昇が見込まれており、株価も2012年6月を底に回復基調に転じています。図2は2012年10月末までの3年間の当ファンドとカテゴリー平均のパフォーマンス、ベンチマーク、ボベスパ指数の値動きを指数化したものですが、全体としてはブレ幅(リスク)の大きい資産クラスである点には留意する必要があります。ただ、そうした中でも当ファンドは相対的に優位に推移していたことがみて取れるでしょう。

図2:過去3年間の株価指数、基準価額の推移(2012年10月末時点)

図2:過去3年間の株価指数、基準価額の推移(2012年10月末時点)

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