「グロソブ」15年の歩みとポートフォリオの変化

2012-12-19

国内最大の投資信託「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」

 国内最大の純資産残高を誇る公募の追加型株式型投資信託、国際投信投資顧問の「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」。毎月分配型、そして国際債券に投資する投資信託として人気を集め、2008年7月末には約5.7兆円まで純資産額は増え、名実ともに日本を代表する投資信託の一つとなるまでに成長しました。一方、2012年11月末時点での純資産額は1.5兆円弱と、国内最大の投資信託であることには変わりはないものの、2位の「短期豪ドル債オープン(毎月分配型)」の純資産額が約1兆円となるなど、投資信託全体に占める割合は大きく低下しました。それでも、純資産額上位に並ぶ投資信託は過去10年でも大きく入れ替わるなど投資信託の人気は大きく変遷する中、純資産額のトップを維持していることは興味深いと思われます。今回は、2012年12月で15年周年を迎えた「グロソブ」の状況と歩みをみてみます。

図1:「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」の純資産額、分配金込み基準価額の推移

図1:「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」の純資産額、分配金込み基準価額の推移

2008年以降、純資金流出傾向は変わらず

 「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」の純資金流入の動きをみると、2000年以降に純資金流入額が大きく拡大しています。1998年以降の暦年でのトータルリターンの推移をみると、1999年にマイナス20.34%と大幅に下落していますが、2000年以降の暦年のトータルリターンは2007年まで全てプラスとなっています。こうした堅調なパフォーマンスと、毎月分配型ファンドへの関心の強まり、海外資産への投資などの魅力が高まったことなどから、堅調に純資産額を伸ばしました。ただ、2006年12月には、実に2000年2月以来の純資金流出となるなど、その人気には既に陰りが出始めています。

 一方、リーマン・ショックによる金融市場の混乱があった2008年には大きく下落していますが、実は2008年には一般的な国際債券に投資する投資信託*の平均を上回っています。しかし、2009年1月に分配金をそれまでの40円(1万口当たり、税込み)から30円(同)に引き下げており、2009年8月に35円(同)に引き上げたものの、2008年10月に純資金流出に転じて以後2012年11月まで純資金流出は続いています。例えば通貨選択型ファンドなど、より分配金の絶対水準の高い投資信託に人気が集まったことなどもその背景として挙げられるでしょう。

 また、2009年以降の暦年のトータルリターンをみても、2009年、2010年と一般的な国際債券に投資する投資信託*の平均を下回っています。2008年末には、通貨別でみるとユーロを4割近く組入れていましたが、金融市場の混乱、そして欧州債務問題の深刻化で円高基調が続く中、ユーロ建て資産にマイナスの影響を与えたと考えられます。
*モーニングスター・カテゴリー「国際債券・グローバル・除く日本(為替ヘッジなし)」(モーニングスター・インデックスベース)を指す。

図2:米ドル/円と、「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」の純資金流出入額の推移

図2:米ドル/円と、「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」の純資金流出入額の推移

オーストラリア・ドルの組入れ拡大、そして円安の行方は

 一方、2012年11月末の「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」では通貨別ではユーロの組入れは1割強にまで縮小しています。このほか、オーストラリア・ドルやカナダ・ドル、ノルウェー・クローネといった「先進周辺国」の比率は計4割超にまで拡大し、メキシコなどの「先進成長国」も組み入れるなど、そのポートフォリオは大きく変化しています。信用力の高い先進国のソブリン債に分散投資するという特色は変わらないものの、投資環境の変化とともに大きくその中身は変わっているようです。更に、外貨建て資産の投資信託のパフォーマンスにマイナスの影響を与えていた円高ですが、足元では、自民党の安倍新政権の金融緩和期待感が浮上し、外国為替市場では円安・ドル高が進んでいます。2008年にはドル・円が1ドル=100円台を割り込み、2009年の民主党政権になって以降は世界的なリスク回避の動きの強まりから、円高・米ドル安傾向が続きました。ただ、2012年12月の総選挙をきっかけに今後の外国為替市場の方向が大きく変わるとすれば、長期の運用実績を持つ「グローバル・ソブリン・オープン(毎月分配型)」にも注目が集まる可能性はありそうです。

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